(SFN2006年掲載分加筆修正)
ご存知の通り、2007年4月頃にはBPオリジナルのカヤックを発売する予定となっております。
2006年シーズンではカヤックに対する注目度も一気に高まり、ユーザーもかなり増え、機は熟したと考え、、、覚悟を決めて取り組もうと考えました。
さて、そんなオリジナルカヤックですが、大雑把には方向性が決まっております。以前に本誌でも紹介したインフレータブル式カヤック「エアフレーム1」をベースにカラーリングを変えたり、便利な機能を加味したりしてカタチにしていこうかと考えております。なにより、リジッド艇(ハード艇)と比べてコンパクトなカタチで保管でき、より多くの人が所持することが可能であることが決め手です。場合によっては車のトランクに積みっぱなしでも大丈夫でしょう。ただ、残念なのが、「リジッド艇を買えない人がインフレータブル艇を買う・・・。」みたいな考え方が確かにあるのが事実でして、そう考えてしまうにはあまりにもったいないと、自分は思うのです。決して二番手ではないんです。
BPインフレータブル式カヤック
という事で、今回はあらゆる場面でそれぞれの優劣を徹底比較してみることにしました。まあ、ちょっとインフレータブルびいきのコメントになってるかもしれませんがお許しを・・・。
場面 |
インフレータブル艇 |
リジッド艇 |
置き場所 (保管場所) |
コンパクトなので場所をとらず、場合によっては車内に保管することも可。 |
屋外で、出来れば日陰の場所に保管するのが理想的です。カートップのままの保管は艇の変形に繋がります。 |
出発前準備 |
普通の荷物同様に積み込むだけ。 |
保管場所から運び出し、カートップしなければいけません。(キャリアとストラップが必要になります。) |
ドライブ中は? |
キャリアも不要ですし、いつも通り運転することが可能です。 |
場合によっては車高も気になりますし、ドライブ中には風きり音などが出る場合もあります。 |
現場準備 (釣行前準備) |
ダブルアクションポンプで5〜6分を要します。(フローター並です。) |
カートップから降ろすだけですから2〜3分で準備完了です。 |
車から水辺へ |
リジット艇と比べ多少軽く、体に当たる箇所が柔らかいので楽チンです。 |
距離によっては、艇を担ぐ肩が痛くなります。 |
乗り込み |
艇その物のエッジがソフトなので、お尻からすっと乗り込めます。 |
ほぼ差が無い部分ですが、艇の形によってはお尻からの乗艇は難しいです。 |
乗り心地 |
ソフトな乗り心地ですが、そのふわふわ感が不安な人も居るかも・・・。 |
シート次第の乗り心地と言えましょう。ただし、最新式のシートは実に快適です。 |
スピード |
ほとんど差は無いですが、比べると多少リジッド艇より遅いです。 |
ほとんど同じですが、艇の形状によっては水が切れて早いです。 |
艇内スペース |
空気層が艇内にせり出している分狭いです。 (太っている人は厳しいかも?) |
バウの先っちょからスターンまで、十分なスペースがあります。 |
音 |
艇その物が柔らかいので異音は発しません。 |
艇とパドルシャフトの干渉音が出ますので、何らかの工夫が必要になります。 |
艇の上での自由度 |
艇内は狭い反面、浮力体の中に居るので自由度は高いです。 |
ほぼ差は無いですが、シートシステムによっては動きが制約されます。 |
見た目 |
△ 差が出ずらいです。 |
○ デザイン性が高いです。 |
現場での帰り支度 |
バルブを開放すれば自然に空気が抜け、あとは簡単に畳んでバッグに仕舞うだけです。 |
カートップし、ストラップでしっかりと固定しなければいけません。 |
家に帰ってから・・。 |
担ぎ出して仕舞うだけです。 |
そのままカートップして置くのもいいですが、やはり疲れた体に鞭打って車から降ろさなければいけません。 |
後日することは。 |
ぬれたまま放置しておくと臭くなってしまいますので、天気のいい日に干した方がいいでしょう。 |
何もありません。 |
選択肢 |
少ないです。 |
多種多様なデザインの物があって、選択肢は広いです。 かっこいい機種はやはり人目を引きます。 |
いかがでしょう?参考になりましたでしょうか。もちろんそれぞれに長所短所はありますが、思いのほかインフレータブル式カヤックの優れた面が目立ちます。とりわけ自分の場合は、リジッド艇をお店の前に立てかけ展示固定していますので、なおさらです。出発前と帰ってからの手間が、正直、、、面倒なんですよね〜。確かに現場で艇を膨らます手間はありますが、以外と現場での手間ってのは苦じゃなく、まさにフローター感覚で準備が出来てしまいます。という事で、BPでオリジナルカヤックを出すからじゃないですが、、、もう少しインフレータブル式カヤックを見直していただきたいものですね。
最高級艇「ディライゴ」と比べても遜色ないです。
そう思いません?