ツーリング&フィッシングは計画的に。
(SFN6月号掲載分)


ツーリング&フィッシングは計画的に!

前号でお話ししてた「ツーリング&フィッシング」を、さっそく今季初釣りで実践してきました。結局、行った川はと言いますと、那珂川ではなくより釣れる可能性が高いであろう?小貝川にしました。さて、この小貝川、関東の方はご存知でしょうが大きく分けて夏期と冬期で水位が大きく異なる川なのです。4月〜8月(年によって多少異なります)は水門を閉めて水位が上がり満水期となり、9月〜翌3・4月は水門を開けて減水期となります。つまり、満水期はほとんど流れが無く、減水期はしっかりと流れのある川へと変化するのです。二つの顔を持つ川な訳ですね。で、今回は4月の頭ということで、確認もせずに、まだ水位の低い減水期だろうと勝手に判断し計画を立ててしまいました。この勝手な判断がいけなかった・・・。いざ現場に到着してみるとしっかりと水位が上がっているではないですか!コレが第一の誤算です。下手に中途半端な知識があったのが仇となりました。いや〜前もって確認しておけば良かった。コレじゃ、快適な川下りというよりシゴキです。しっかりと漕がなければ進みません。ということで急きょ出発地点と終点の間隔を狭めて、計画の練り直しです。当初は橋〜橋2区間を下りながらの釣りを予定しておりましたが、1区間に減らしてのツーリングが適当だろうと判断しました。ということで、終点に設定した橋に車一台を待機させ出発地点へ向かいます。

さあ、出発地点の「愛国橋」付近は、菜の花が咲き乱れ、南風が吹く一見穏やかな雰囲気に包まれておりました。

そう・・・この一見穏やかな、というのが第二の誤算です。ここ小貝川はほぼまっすぐに南北に流れる川で(もちろんある程度蛇行してます
)、水面の上は思った以上に風が吹き抜けておりました。地上ではいろいろな障害物があって、ある程度風は抑えられますが、水の上には障害物が無く、さらに川筋と風向きがぴったりと合ってしまうと結構な風になってしまうのです。さらに、そこに追い討ちをかけるかのように、微妙な川の流れが状況をさらに複雑な方向に向かわせるのです。川の流れは北→南。風の向きは南→北。コレはもう釣りどころの騒ぎじゃありません。艇がどっちに行くか想像も付かない状況なんです。例えるなら、相反する力が綱引きをしてるって感じでしょうか・・・想像がつきますでしょうか?細かな操船が出来ないカヤックには致命的な状況です。川の流れで下流に流されたと思ったら、ちょっと風が強くなると上流に吹き戻されたり、岸側に押されたり、沖側に流されたりと・・・全くお話になりません。まさに右往左往という言葉がぴったりですな。

結論を言いますと・・・自然を甘く見た自分達の完敗でした。頭の中で想像してた様な、快適な「カヤックツーリング&フィッシング」は全く出来ませんでした。とにかく今回痛感したことは、一にも二にも情報収集&確認を怠らないことが、いかに大切かということです。もちろん情報収集の重要事項の中には気象情報の収集も含まれますが、とりわけ風はカヤックにとってはとても重要なファクターとなりますので、より細かくチェックしたほうがいいでしょう。ツーリングしながらの川下りフィッシングを楽しむなら、上流→下流に向かって風が吹いてることが理想的だということも分かりました。という事で、また機会があったら、しっかりと準備をして再チャレンジしたいものです。

ちなみに・・・全く釣りが出来ない状況に業を煮やし、これまた急きょ近くの牛久沼に移動し釣りをしましたが、結果から言いますと2バイト2バラシ・・・結局、魚を手にすることも出来ませんでした。最悪です。全く、何から何まで上手く行かない一日でした。2006シーズンどうなることやら(T_T)/~~~