「コレクションする楽しみ!」
(SFN9月号掲載分)

一言でコレクションというと、ただ単に集めて、並べて、眺めて・・・ウ〜ン、ということになるのでしょうが、今回はあくまで使うことを前提としたコレクションとして考えていただきたい。単純に集めるという行為そのものも、事実楽しいのではありますが、やはり道具たるもの使ってナンボ!実際にその道具を使ってこそ、その物の本質がやっと理解できると私は考えます。まあ、とりわけ日本人は欧米のそのコレクションという感覚とはかけ離れた文化を持っているようで、使わずに置いておくだけというのは好まない人種で、ほとんどの人が道具として使えなければ満足出来ないようです。安心安心・・・多分日本人というのは貧乏性なんでしょうね。買ったからには使わなきゃ、という事なんでしょう。

さて、集める、コレクションするといっても、人それぞれ異なったテーマを持ってコレクションしているのが面白く、また興味深い点です。一つのメーカーを突き詰める人、一種類のルアーだけを追っかける人、年式でこだわる人、カラーで統一性を求める人・・・皆まちまちです。そこには無限のテーマがあり、だからして、ある人がコレクションしてる物と全く同じコレクションはこの世になく、それぞれのコレクションが唯一無二の集大成となるのです。妥協を許さないような人は、隅々にまで気を配り、タックルの雰囲気にあわせ、アンティーク家具のショーケースなどを探し、陳列し、楽しんでいるようですし、時代背景の合ったアンティークBOXにタックルをしまいこむなど、トータルに楽しんでる人も多いようです。そうする事によりより一層楽しむ要素が増えるわけです。タックルボックス一つとってみても、今はもちろんプラスチック製のものが主流になりますが、その前はアルミ→スチール→木という様に、それぞれの時代にそれぞれの素材があり、こだわり甲斐もあるでしょう。ただ、何処まで突き詰めるかはそのヒト次第・・・所詮自己満足。オナニーですから。


左手写真は、とあるダイレクトユーザーから送られてきた写真。JCヒギンスというメーカーのロッドにこだわり、同じ形状でもこれだけの違ったカラーが存在する事がよく分かるでしょう。一方右手写真は、ご存じへドンの#210。同じルアーでもサーフェスリグ・2ピースリグ・Lリグと、大きく3タイプあることがお分かりいただけるでしょう。キリがありません・・・。

一方、コレクションを始めて確実に問題になってくるのは、キリが無いということ。これは釣り道具に限った事ではありませんが、一歩踏み込んでしまった以上ある程度の覚悟は必要でしょう。それだけは前もって警告しておきます。単純に釣りをするだけならそんなに多くのタックルを必要としないのは明白なのですが、一つ知ってしまうと次が知りたくなる、それを知ってしまうとまた次を・・・と、そこに終点は無いのです。で、確実に登場してくるのが、口うるさいカミサンそして彼女。とにかく女性には非常に理解しがたい行為であることに間違いなく(もちろん例外もありますが)、必ずといっていいほど次のような言葉が吐き出されてくるでしょう。・・・「一つ持ってればいいんじゃ無いの?!」「同じものいくつも買って!どうするの?」どうするの?って言われても欲しい物はしょうがない・・・閉口です。まあ、自分の場合はお仕事ですから、そんなこと言われることもありませんし、言わせませんが、多くの皆さんにとっては大問題でしょう。大蔵省であるカミサンの理解は必要不可欠な重大要素なのです。カミサンが持っているであろうブランドバッグや洋服を引き合いに出しつつ、なだめて、家族サービスをし、機嫌を取りながら上手く説得しないといけんませんね!そこは百戦錬磨のトーク術でどうにかしてください。これが原因で家庭崩壊!なんてことの無い様、あとは健闘を祈るばかりです。GOOD LUCK!私は責任もてませんから・・・。ではでは。


ちなみにこれが自分のオールドウッド系メインのタックルボックス。やっぱ古いルアーには古いスチールボックスなんかが似合う訳です。
いつか、こんなご自慢のタックルボックスが出来ればいいですね。